
クサギ
クマツヅラ科の植物で、日当たりのよい山野の林縁などに生えます。
手入れの悪い路肩などにもしばしば見られます。葉は対生し、葉の縁
にきょ歯はありません。8月~9月に紅紫色のがくの上に白い花をつ
けます。10月~11月には、がくは深く裂けて星状になり色は濃紅
色になります。がくの上に光沢のある藍色の果実が乗り非常に目立ち
ます。
臭い木という意味の名前です。臭いのは葉です。私などはこの植物
に近づくだけで気分が悪くなることもあります。花も甘い印象的なに
おいがします。こちらは好きな人も多いのではないでしょうか。ユリ
の花のにおいに似ているという人やジャスミンのにおいに似ていると
言う人もいます。チョウもこのにおいに誘われるのか、昼はアゲハの
仲間が、夜はスズメガの仲間がよくやってきます。ぜひ一度かいでみ
て下さい。
この植物は日本にはかっこいい名前はないみたいですね。この植物
の学名は、
Clerodendrum trichotomum Thunb. var. trichotomum
というのですが、Clerodendrum に着目してみましょう。
「Cleros;運命」+「dendron;樹木」と分けられます。学名の最初の
方(属名)を日本語にすると「運命の木」なんです。一番最初にセイ
ロン島の2種類が注目されて、それぞれを「幸運の木」「不運の木」
と呼んだんだそうです。
若葉はゆでて食べるとおいしいといわれています。ゆでるとにおい
が消えるのだそうです。また、ゆでたものを天日で干して保存食にも
したといわれています。お湯で戻して、油炒めにしたり混ぜ飯に入れ
たのだそうです。枝や葉や根は薬にもなるそうです。果実は染料に使
われます。果実をわらの灰汁で煮出した液で染めるとあさぎ色に染ま
るのだそうです。
この木の花は、一目で雄の時期か雌の時期かが分かります。クサギ
の花を見ると非常に長い雄しべか雌しべが花から突きだしています。
管の先に何かあって、T字のようになっていたら、雄しべですね。花
が咲いたばかりの頃は、4本の雄しべが真っ直ぐに伸びています。一
方で、雌しべは花びらの後ろくらいにまで反り返っています。この時
は、雌しべは休んでいて、花は雄性期にあります。これが翌日になる
と、反り返っていた雌しべが真っ直ぐに前に伸び、逆に雄しべは、く
るくると巻いて後ろに引っ込みます。この時期は、雌しべが働く雌性
期にあたります。クサギも、雄から雌へと途中で性転換をする木なの
です。
at: 2001/08/18(Sat)