しばらく前まで兵庫県北部にはコガマは生育しないと思われていま
した。コガマが但馬で初めて発見されたのは建設省の河川水辺の国勢
調査です。玄武洞上流右岸のヨシ原の一番端の方で見つかりました。
その後、市民研究所の研究員でもある竹田正義さんによって中嶋神社
の近くで発見されました。その場所にガマの仲間があることは、私も
関岡さんも知っていたのですが、ひねたガマだと思っていました。ど
うも私たちは思い込みが強いようです。それを竹田さんは、きっちり
と調べてコガマに間違いないことを示されました。翌年から竹田さん
は精力的に調査をされ、多くの場所でコガマが発見されています。竹
田さんの調査によって豊岡市の一部には多産とはいえないまでも特別
に珍しいものでもなさそうだということが分かってきました。
さて、このコガマですが、兵庫県では、絶滅危惧種です。その理由
として生育地が特殊なのでもともと数が多くないという考え方があり
ます。コガマによく似た種にガマとヒメガマがあるのですが、この2
種が、水の中に育つのに対して、コガマは、水があってもダメで、乾
燥していてもダメだという実に微妙なところに生えるというのです。
確かに豊岡市内でコガマを見て回るとそのような微妙な場所に生えて
います。それで、私は、その説明を信じていました。ところが、たま
たま『神奈川県植物誌2001』を読んでいると神奈川県では、普通
種で、ガマより多いと書かれています。神奈川県では、休耕田に多い
ともあります。神奈川の休耕田が、どれもこれも半乾田みたいだとも
思えません。コガマに対する見方を根本的に変えないといけないかな
と思っています。また、この本には、モウコガマという植栽起源の種
が載っていて、これが兵庫県の南部の池からやって来たということも
書いてあります。ガマの仲間というのも一筋縄ではいかないようです。
at: 2001/11/14(Wed)