トップこのページ

2003年度活動レポート

  • 加賀・越前視察研修(2月21日〜22日)
  • 冬鳥調査(1月25日)
  • アカトンボ調査(10月26日)
  • バッタ調査(9月21日)
  • スミレ調査(4月27日)
    
    
    
    冬鳥調査TOP
    【実施日時】2004年1月25日(日)9:30〜12:00 【参加人数】約25名 【レポート】     堤防からノスリの観察中  30cmほどの積雪の中、円山川河川敷から河口の楽々浦にかけて冬鳥の観察を行いました。  土手の上から、寝ているトラフズクを観察できたことが、今回最大のトピックスとなりました。  一人のお母さんから「トトロみたい」と声が上がりましたが、まさに、トトロのモデルとなっ  たミミズクの一種。但馬での観察例は久しぶりのことです。春になって北に帰るまで、そっと  見守ってあげましょう。  楽々浦では、年々カモの数が少なくなってきているように思います。今回も、マガモを中心に  パラパラといた程度。もっとたくさんのカモが来てもよい場所なのですが。  以下、今回観察できた27種の野鳥リストです。  ハシブトガラス、ハシボソガラス、カワウ(ウミウ?)、カンムリカイツブリ、カイツブリ、  マガモ、カルガモ、コガモ、オナガガモ、ホシハジロ、ノスリ、ミサゴ、トラフズク、  タヒバリ、セグロセキレイ、キセキレイ、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ、ツグミ、ホオジロ、  オオジュリン、カワラヒワ、キジバト、ドバト、トビ、カモメ  写真  ・たまたま居合わせたハンターの行動を観察中です  ・トラフズクは昼間はこうしてじっと寝ています  ・楽々浦での水鳥観察風景
    アカトンボ調査TOP
    【実施日時】2003年10月26日(日)9:30〜12:00 【参加人数】約50名 【レポート】     捕獲したバッタの説明を聞く  郷公園の周辺でアカトンボ調査を行いました。  記録は以下のとおりですが、ナツアカネの数はかなり怪しいです。         オス  メス  アキアカネ  37  98  ナツアカネ  30  14  ノシメトンボ  6  10  リスアカネ   2   3  写真  ・アカトンボの識別は胸の模様です  ・これはアキ?ナツ?リス?  ・文化館に戻って調査結果の確認
    バッタ調査TOP
    【実施日時】2003年9月21日(日)9:30〜12:00 【参加人数】約30名 【レポート】     円山川河川敷でバッタ採りに夢中  ヒガンバナ調査の日でしたが、まだほとんど開花していないのでバッタ調査に切  り替えました。野生コウノトリは河川敷でバッタを食べているらしいということ  もあり、野上の河川敷でバッタ類の種類を調べました。コバネイナゴが予想以上  にたくさん見られました。コバネイナゴはいわゆる普通のイナゴです。エンマコ  オロギは捕獲された数はイナゴにかないませんが、これもかなりいたのではない  でしょうか。堤防の斜面の草地にはウスイロササキリが多かったようです。  コバネイナゴ (非常に多い)      ショウリョウバッタ       オンブバッタ  トゲヒシバッタ  ウスイロササキリ  ツユムシ  クサキリ  エンマコオロギ  ハラオカメコオロギ  写真  ・カゴの中はコバネイナゴで一杯  ・捕獲したバッタの説明を聞く  ・野生コウノトリがバッタを食べていました
    スミレ調査TOP
    【実施日時】2003年4月27日(日)9:30〜12:00 【参加人数】約150名 【レポート】     田んぼの学校開校式   今年度第1回目の田んぼの学校が始まった。昨年の田んぼの学校は、1年  間、田んぼにこだわって活動をした。言うならば田んぼに遊んでもらった1  年間だった。   よその団体の田んぼの学校が生産を含んでいて、農業的な色合いが強いの  に対して、うちは田んぼによる生物の生産と野外遊びを楽しむ子ども生産に  力を入れていたと言えるだろう。宇根さんは田んぼは、お米の他に生き物や  素晴らしい景観を生産していると言われるが、子どもらしい子どもをも生産  するのだということがよく分かった1年だった。   さて今年の市民研究所の田んぼの学校。田んぼの活動は回数を少なくして、  集中的に行うことになった。田んぼの活動をしないときには、田んぼの周り  の自然も一緒に楽しんでしまおうというのが今年のコンセプトだ。   というわけで、第1回はなんとスミレ調査。昨年までやっていてタンポポ  調査はほぼ結論が出た。豊岡盆地のどこに何があるかがほぼ分かり、ちょっ  とスタッフがあきてきたというのも本当のところだ。タンポポを調べるなら  豊岡盆地を出ないともう意味がない。昨年くらいからタンポポ調査は、参加  者は、たいがい初めてだから楽しそうだけど、スタッフはちょっとノルマみ  たいになってきている。やってる自分たちが面白くなかったらやらない、こ  れが市民研究所だ。   はっきりいってスミレは難しい。種類は多いし、変異も大きい。それでも  第1回だからいいのだと実施した。難しいからしばらく楽しめるはずだ。   最初に実にあっさりした田んぼの学校の開校式。   これから、今年の田んぼの学校を始めます。に始まり、5分もかからない。   昨年の田んぼの学校は150人ほどの子どもたちが登録していたが、今年  は110人。あいかわらずの人気の高さには驚かされる。マニアックなスミ  レにもかかわらず、子どもたちとその保護者の方とスタッフを入れると15  0人の参加者になる。   集まった子どもたちは小さく低学年がほとんどで、その兄弟もいるので2  才から9才くらいが多い。   まずはスミレ講座。   最初に資料を折って本を作る。B4の紙の真ん中に切り込みが入っていて  うまく折ると8ページの本になる。これがなかなか作れない。   5分後、4班に分かれてスミレ調査に出発した。   外に出るのは自動車だから、台数が多いとはぐれてしまったりする。小さ  い子も多いいので、郷公園には、50人ほどの家族が残った。ここで1時間  から2時間過ごさないといけない。   郷公園での調査開始。   コウノピアの谷を上がることにする。   コウノトリを横目に右手を上がると東屋、左手に降りると橋という場所が  ある。そこで一旦停止。ここでスミレの基礎を指導する。   そもそもスミレといっても誰にも通じない恐れがあるのが今日の参加者だ。  子どもたちはスミレという言葉を聞いたことがあれば上出来だろう。   ここには、ニョイスミレ(ツボスミレ)が大量にある。ここでスミレの花  の形を指導した。「この白いのがスミレの花」といってよく観察するように  言う。取らずに観察してねといっても相手は子ども、いつのまにか集めてい  る。次から次へと白い花を取っては持ってくる。  「これか?」  いろんな白い花が集まる。白という言葉が入っていて、ハコベもスミレも区  別はない。そんなのに一々「えらい、白い花を見つけたね」と応えながら、  スミレを持ってきた子には「すごい、君のは本物だ。スミレだねそれは」大  げさにほめる   そうこうするうちになんとか形を覚えたようで、よく似たムラサキサギゴ  ケを持ってくる子が出てきた。「えらい。形が似ている。よく見るようにな  った。でもちょっと違うんだなあ。よく見てね」と花を分解して見せたりも  する。スミレは花びらが簡単にバラバラになるけど、ムラサキサギゴケはそ  うはいかない。   ここまでで20分。第一講座は終わり。谷の奥へ向かって出発。道の右手  に咲き始めたサワオグルマが見える。来週には一面を黄色に染めるだろう。  道の両脇は湿地状態で、ニョイスミレが大量にある。   やがて谷の終わりに達し、山の入り口なった。ここからは山のスミレが出  てくる。ただ残念なことに、すでにほとんど終わっていて花が見つからない。  それで、どこにあるのかなかなか分からない。それでも数株花が残っていた。  まず見つかったのがオオタチツボスミレ。しばらくしてナガバノタチツボス  ミレが確認できた。花はないがタチツボスミレも出てきた。   帰りには、東屋の上の方に行った。ここにはアオイスミレがある。一人の  男の子が一生懸命スミレを集めているので、彼に見つけたスミレを全て手渡  しては「君はスミレ名人だなあ」といっていたので彼に見せたかったのだ。  アオイスミレは最も早く開花するのでもちろん葉しかない。これがなかなか  見つからない。イノシシだかシカだかが踏みつけて一番たくさんあった場所  が破壊されている。ようやく2株見つけて、1株を名人に渡した。探してい  る最中にシハイスミレも発見できた。   次は、コウノピアの中に入って簡単なまとめ。   スミレの花は独特の形で花を見ればスミレと分かる。   スミレは大きく分けて、茎のあるスミレと茎のないスミレに分けられる。   茎があって白いのはニョイスミレ(ツボスミレ)   茎がなくて白いのはアリアケスミレ。   茎がなくて小さいのはヒメスミレ。   外の芝生にヒメスミレがあると言って、探しにでる。なかなか見つからな  い。仕方がないで案内する。一番多いのは、コウノピアの事務所の裏。小さ  くて濃い紫の花がたくさんある。   ここまで出てきたスミレの生育環境をまとめる   @湿地   A山の裾   B芝生やコンクリートの割れ目のような人工的な場所   あと草原や田があるがといって、郷公園の前の田に行く。   田の道沿いにあったのがアリアケスミレ。それから鎌谷川の堤防を歩く。  とりあえず草原のつもり。時々アリアケスミレが見られる。道を東に歩き、  3分の2ほど行くとスミレが出てきた。今日見た中で一番きれいだという声  があがっていた。   こんな調子で、芝生広場や建物の周辺、田んぼとその間の道をゆっくりと  1時間半ほど観察しながら歩いた。   今日出てきたスミレは、コウノトリの郷公園の外へ車で出ていったグルー  プの発見したものも含めると下のようになる。   開花中    茎のあるスミレ     ツボスミレタチツボスミレオオタチツボスミレナガバノタチツボスミレ    茎のないスミレ     スミレヒメスミレアリアケスミレシハイスミレ   花が終わったもの     アオイスミレ   調査以外で持ち込まれたもの    菅村持参:花の終わったコスミレ    稲葉さん持参:正体不明のスミレ   ということで、参加者は、11種のスミレを見ることができた。     スミレ調査まとめ   あと、豊岡市内には、スミレサイシンとノジスミレとアギスミレとコタチ  ツボスミレがある。これは私が自分の目で見ているので間違いない。   アカネスミレ、ニオイタチツボスミレ、フモトスミレ、ナガハシスミレ、  マルバスミレ、エイザンスミレもあるだろうと思う。日高町や竹野町で確認  している。     今年度も大鍋は人気