クサギカメムシ

  ホームこたつの中に足を入れた途端、カメムシの特有のにおいが漂ってきた。探してみると布団の下に潜んでいた。熱で温められて活動していたところを刺激してしまったらしい。
 クサギカメムシは建物の中で越冬する代表的な昆虫で、晩秋になると家の中に忍び込んでくる。体長は約1.5pでカメムシの中では中ぐらいの大きさ。茶色と黒のまだら模様で目立たない。日本全国どこにでもいる普通種で、国外では朝鮮半島や中国にも分布する。
 口がストローのような管になっており、クサギやサクラ、マメ類など各種の植物の汁を吸う。スギ、ヒノキ林にも多く山間部では年によって大発生することがある。地方によっては、「カメムシが多い年には大雪になる」といわれる。
 いつでもくさいわけではなく、静かに触るとにおい出さない。服についていたのを知らずにつかんだりすると強烈。これでは捕食者も食べる気がしないだろう。