植物ノート

フジバカマ
ぼんもののフジバカマに出会えるのはかなり幸運なことらしい。もう、探してもないか、あっても多くは園芸品種なのだそうだ。
各地の河川敷にあったそうで、今では絶滅危惧種に数えられる。河川敷という環境は、定期的に撹乱されるということで、競争相手が多い植物がしばしば逃げ込む場所だ。しかし、撹乱される環境を渡り歩くことが必要とされるために、治水対策が進み安定した河川だと生きにくいらしい。草刈なども撹乱の1つだか、近年の草刈機は深く一律に刈り込むため、欧州型のロゼット植物がどうしても強くなる。しかし、撹乱がなければ、他の植物に負けてしまうことになるので、鎌で適当に草刈をするような状態が、都合が良いのだろう。
ここのフジバカマは、競争相手が入り込みにくい場所を占有し、さらに刈り込みからも免れるという、幸運な場所に生育している。






葉っぱに葉柄がある。深い切れ込みで三つに分かれている葉がある。しかし、ここのフジバカマは葉が分かれていないものの方が多い。
葉の裏にルーペで見られる斑点はない。

秋のあぜ道の植物
田んぼの畦が赤くなりはじめた。一面にイヌタデが群落を作っている。ところどころにヨメナの群落も見られる。道端のプランターのマリーゴールドやジニアが枯れ始める中で。ますます色鮮やかに咲いている。種を播かなくても、水をやらなくても、強い刈り取りにもめげず、しっかりとした群落を作っている。







畦がピンクの絨毯。イヌタデはある書物では史前帰化植物に分類されていた。イネとともに弥生時代に日本にやってきたという。




ヨメナ(嫁菜)の群落があちこちに見られる。刈り取りに強い。分枝して横に広がっていく。背景にセイタカアワダチソウとオギが見える。


早春の植物
ユキワリイチゲ 
早春の雑木林の散歩は、とても楽しい。谷間は雪解けでぬかるみも多いが、尾根はかさかさと乾いた雰囲気。いろいろな花が咲くのが楽しみ。ここは、ちょっと特別な場所。尾根でもないし、深い谷間でもない。







春の植物(1)豊岡市内 
久しぶりに雑木林を歩いた。いろいろなものがみつかる。みんな、なつかしい植物たちだ。

シュンランは毎年同じ場所にあるので、出会いが楽しみ。


ショウジョウバカマは、花がまだ顔をだしたばかり。いろいろな色の個体がある。


イワナシは開花が早い。もうかなり開花が進んでいる。周辺のオオイワカガミはもう一息。

春の植物(2)豊岡市内
4月の中旬、オオイワカガミの開花が始まった。イワナシの花はもう終わりだ。シュンランはまだ花が残っている。


落ち葉の間からギンリョウソウが顔を出していた。



ギンリョウソウってこんな顔してました。いつもうつむいてるのでわかりませんでした。不思議な目にじっと見つめられているようです。


春の円山川河川敷 

 堤防の上はコバンソウとブタナ。とくに今年はあちこちでブタナが目立つ。河川敷に降りると、大きな白い花がよく目立つ。これはハナウド。

 

海岸の植物

海岸のノイバラの仲間。7月になっても満開中。但馬の海岸は切り立った地形が多い。沈降によって形成された地形なのだろう。海岸の植生や生物には興味深いものが多く、これから調べてみたい場所である。

海岸のホタルブクロ。少し開花が遅い。

春に見つけたハマベノギクが9月になって開花した。長い茎を這わせて先端に花をつける。少しぐらいの風では折れない、しなやかな作り。
コオニユリ

久しぶりに鉢伏高原に行った。草原の開放感は格別だ。高原のあちこちに水場がありその周辺にはコオニユリが咲く。花被片が少し大きいオニユリは中国原産で、人里近くにあるものは栽培種が野生化したものという。

オオニワゼキショウ休耕田に続く道端でニワゼキショウのようだが少し違う植物を見つけた。草丈が高く、果実が大きい。ニワゼキショウ、オオニワゼキショウは共に北米原産の帰化植物。

コナラの発芽 
早春の里山を歩いていると、赤い実があちこちに落ちていた。近づいててみると、なんとドングリの発芽。予想外だった。11月にミズナラのドングリを探したとき、すでに発芽していたように思ったのだが。


高原の春の植物たち

5月の高原はワラビ採りの人でにぎやか。山菜採りに付き合いながら、目は植物たちに・・。



ヤブレガサ


ヒトリシズカ

  ヒゴスミレ



フデリンドウ
 


スミレ

夏の水辺の植物たち   
田んぼビオト−プに雑草がぎっしり生えてきた。浅いところはコナギに覆われている。少し深いところのミズオオバコは水中にゆったりと葉を広げている。


ミズオオバコとサンショウモ


クログワイ


オモダカ


コナギ


ガマ