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キショウブ  No.54




キショウブ



平成15年6月17日掲載
 
キショウブ
        アヤメ科
 
 キショウブは、5月〜6月に直径8cm程の色鮮やかな黄色い花を咲かせる。
花は50〜120cmの高さにつき、遠くからでもすぐに分かる。太い地下茎をもち
よく増える。
 
 キショウブは、アヤメやカキツバタなどと同じ仲間で、もともとは明治30年
頃に観賞用にヨーロッパからもちこまれた。アヤメの仲間では唯一黄色い花を
つける。植えられたものが、各地で逃げ出して野生化している。花がきれいな
のでそれを保護する人も少なくなかった。私も初めて見たときにはきれいだな
と思ったのを思い出す。
 
 キショウブは、汚濁した水域にも生育するので、今では全国の湖や沼、ため
池、河川、水路などの浅いところに群生する。また、キショウブは陸にも生え
ることができるので、在来の植物に多大な悪影響を与えている。但馬でも各地
で大きな群落が見られる。そこにもともとあった植物はどうなったのだろうか
と思う。
 
 キショウブは日本の侵略的外来種ワースト100に入っている。(日本生態学会
編『外来種ハンドブック』地人書館;P362;ここには100種の外来種が
あがっている。植物は26種である。キショウブはその26の中に入っている
のである)野外で見つけると直ちに根絶しないといけない植物である。野外に
植えたり保護したりしないようお願いする。
 
 
 この記事が掲載された翌日に読者から電話がかかってきた。心配だというの
だ。もともとが園芸植物である。庭で植える分には問題はない。それが外に出
ないようにだけ気をつけてほしいと話した。
 


at: 2003/06/19(Thu)




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