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ビオトープ巡回調査04,02,28  No.126



セグロセキレイ(下鉢山)

04,02,28  ビオトープ巡回調査 9:00-12:00 晴れ

 水田自然再生事業を取り組んでいる市内の5箇所のビオトープを回ってみた。

 まず下鉢山地区、冬季湛水状態は十分に確保されている。セグロセキレイが2羽餌をついばんでいる。サギの足跡も見られ、かもなど冬鳥も使っているようだ。秋に繁茂した草が枯れているほ場では、カラスが20羽程度採餌している。何を食べているのだろうか。
 下鉢山地区は、11月にポンプで水を入れたり、畔を二重にしたりといろいろと工夫されている。来年度は面積倍増の計画もあるそうだ。


 水鳥足跡

 中谷・河谷地区、土地改良事務所の生き物の逃げ場作り事業の工事が行われている。田んぼの縁を掘り下げて、落水時でも部分的に水を確保して水生動物の逃げ場を確保しようというものだ。魚道もそうだが、県土地改良事務所の積極的な事業展開には感心する。
 メインの場所は工事の関係もあるのか、まったく水はない。河谷側の部分は一応冬季湛水が維持されている。天水を基本にしているので、このぐらいが限界だろう。水が涸れる時期にはポンプアップなどが行われることを期待したい。
 ここもカモが餌場にしている形跡がある。


 逃げ場作り事業 

 河谷ビオトープ

 福田地区、ここは面積が広い。約2.5haの冬季湛水水田が広がっている。耕作放棄期間が長かったためか、均平が出来ておらず、少し起伏のある自然な湿地状態といえるかもしれない。
 イトミミズが作る小さな噴火口の様なものが無数に見られる。カモの採餌した穴が見られる。 
 名佐川の堤防では何か大掛かりな工事をしている。


 イトミミズの穴

 福田ビオトープ

 野上地区、ここはなんといてもアカガエルの卵塊確認。期待通りありました。18+33+53+37=141の卵塊が確認できた。たぶんヤマアカガエルっぽい。アカガエルたちにとってはものすごく産卵環境がよろしくなったということであろう。嬉しいことだ。
 卵塊のある場所を見ると山川に多い。上の2枚の田んぼは山から下りて小川を越えて法を上ってやってくるが、下の2枚は明らかに山からの下りてくる道を通ってきたようだ。集中している。
 シカかイノシシの足跡多数。。


 ヤマアカガエル?卵塊 

 アカガエルの道

 祥雲寺地区、1haほどの転作ビオトープ。カモの餌場になっている。沢山掘り返されており、水が濁っている。秋にあれだけ草だらけだったのに、カモのおかげでつるつるになっている。反面、ミナミヌマエビやヤゴたちも食べられているので密度が低い。畔にはシカの糞が多数。オオキツネタケらしきキノコが生えている。
 約1.1haの冬季湛水水田。ここは藤原さんが昨年より取り組んでいる。畔を二重にして生き物の逃げ場も確保。あぜを一部崩して、田んぼの水のつながりも確保されている。藤原さんの工夫が見られる。秋起こしをしてしまったのがすこし残念。
 調査を終えて帰るときに、農会長の富岡さんと話しをする。カモが多数毎晩来ている事、シカが電気策を超えてやってきていること。3年前から、自主的に中干を遅らせてカエルの上陸を待っていること。トノサマガエルが増えていることなど。農家のこういう配慮が大切だと感じる。この努力が米価に反映すればいいのだが。


 藤原さんの逃げ場作り 

 祥雲寺冬季湛水水田

 いろいろと問題もあるが、豊岡盆地には5地区でビオトープ水田が動いている。
at: 2004/02/28(Sat)




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