2007年度 一覧

田んぼの学校4月;タンポポ調査

 今年もタンポポ調査をしました。昨年と同じ祥雲寺~法花寺をゆっくりと歩きました。 まだ田んぼの学校の案内を出していないので予想通りこぢんまりした密度の濃い観察会になりました。
 タンポポだけでなく春の花を見ながらの2時間になりました。
 タンポポの特徴を知ろう。
 *花を分解してみよう
・一つの大きな花と思っていたのが、じつは小さな花の集まりだった。
・たくさんの小さな花があった。
・この小さな花を小花(しょうか)という。
・この小さな花の花びらの先は5つに割れている。
・タンポポはキク科という植物の仲間に入るがキク科の花は小花でできている。


 *花茎や葉をちぎってみよう
  ・白い汁、乳液が出てくる。
  ・キク科はキクの仲間とタンポポの仲間に分けることができる。乳液が出たらタンポポの仲間。
 とまあこんなマニアックな話を含めながらゆっくりと歩いていきました。
 コウノトリ本舗の前で見つかった変なタンポポ。

 総苞外片がぴったりと総苞内片にくっついています。これは日本のタンポポ、但馬ならカンサイタンポポの特徴です。でもどう見てもカンサイタンポポではありえません。花の色が濃いです。小花の数が多いです。総苞外片が長いです。日本のタンポポの場合、外片は長くても内片の2分の1くらいです。それが同じ長さなのです。総苞外片の質も違います。西洋紙状でペラペラです。おそらくこれは雑種のタンポポです。顕微鏡で花粉を見れば、カンサイタンポポでないことはわかりますが、雑種かどうかはわかりません。タンポポでいつもお世話になっている人と自然の博物館の鈴木さんのお世話になるしかないようです。 
 雑種と思われるタンポポが圧倒的に多いようです。それがセイヨウタンポポ系かアカミタンポポ系かは果実の色で判断します。でも綿毛になっていないのでまだわかりません。
 途中1ヶ所でシロバナタンポポが出てきます。
 今年も変わらず咲いていました。

 酒垂神社でちょっと休憩です。
 ここには巨木がたくさんあります。
 農道を少し行くと、日本のタンポポが出てきました。花の色でわかります。外来タンポポが黄色なら在来タンポポはクリーム色です。このタンポポはヤマザトタンポポです。


 さらにいくとクシバタンポポが出てきました。
 これまでのタンポポは取り放題でした。子どもたちがちぎって絶滅したりはしません。でもこのクシバタンポポは採集禁止にしました。


 クシバタンポポは今のところを、豊岡盆地内では2ヶ所だけしか確認できていません。豊岡市全体でも10ヶ所もありません。じつは意外とたくさんの場所にあるのかもしれませんが、実態が不明なので安全のため採集を禁止しました。
 カンサイタンポポ、ヤマザトタンポポは、外来タンポポと花の色が違います。見間違えることのない違いがあります。ですから自動車に乗っていてもこの2種類のタンポポは発見できます。実際、そうして大まかな分布調査をしました。ところがクシバタンポポは花の色が外来タンポポと変わらないのです。カンサイタンポポやヤマザトタンポポのように見つけようとして見つけたのではなく、たまたま車から降りたところで見つけたというのがこれまで経過です。だからきっと思いがけずいろいろな場所に生育しているのではないかと想像しています。


田んぼの学校自然を食べる会07,04,08

参加者 約20人
(正式参加者ではない良く分からない人も多数来ました。)
タンポポ観察会のあとで、大鍋と山菜のてんぷらをしました。

鍋は、シカの肉団子と地元の野菜。
鳴海食料局長のシカ肉料理は近頃ますます大変美味しくなってきた。
シカ肉をフードプロセッサーでミンチにして、それにねぎやらなにやら入れているようである。
それが妙に美味しいのである。

てんぷらは、ヤーコン、カラスノエンドウ、ミツバ、ユキノシタ、スイバ、カンゾウ、ヨモギ、、、、
観察班の手が回らなかったのか、残念ながらタンポポはなかった。
カラスノエンドウは甘くて美味しい。今が旬である。
ヤーコンは、甘くてしゃきしゃきしている。ものすごく美味しいというものではないがすべて食い尽くされた。
てんぷらは管理栄養士のOさんを中心に上げられたので、美味しく揚がっていた。


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