放鳥と野生復帰


秋の行楽シーズン、コウノトリの郷公園は今日もお客さんでいっぱい。
コウノトリたちも相変わらず、郷公園の周辺を飛んだり屋根の上に陣取って、観光客から、「あれは人形だろうか?、何や動いとるでえ、、」とか不思議がられたりしている。
コウノトリ文化館の屋根の上に止まると、大変よく納まってしまう。これは、J0399(段階的放鳥 2007年9月山本から放鳥)メス 2005年4月8日生まれ J144×J168(Vペア,豊岡)。放鳥しても郷公園に戻ってきて定着しているようだ。

こちらは、J0001(段階的放鳥 2006年7月巣立ち) オス 2006年5月18日生まれ J305×J273(Wペア)。ここで生まれて、巣立ちとともに自由に飛べるようになったものの、与えられる餌に完全に頼っているようである。

安全で楽に餌が採れる状況であれば、そこに定着するのは、野生動物でもごく自然なことといえると思うので仕方がない。別にこいつらがけしからんわけではない。楽に生活できて、仲良くけんかして、そして郷公園を訪れる人たちにも楽しんでもらえているのだ。ただ、野生復帰プロジェクトとしては好ましい状況とはいえないだろう。

しかし、こんなコウノトリばかりではない。
J0363 メス(自然放鳥 2006年9月23日 大磯河川敷から放鳥) 2003年4月26日生まれ J044×J102(Rペア)。このお嬢さんは、たくましく生きている。与えられる餌なんか当てにしていない。郷公園にも戻らない。

東浦ビオトープや小坂田んぼなどで自立している。もう1年以上経ちました。彼女はえらいと思う。先日も小坂田んぼでバッタなどを食べていました。割と食い放題みたいです。