上田 尚志 一覧

田んぼの学校・奈佐路

9月23日
 
八代公民館主催 田んぼの学校
朝はまだ大雨警報が出ていたが、よく晴れてきた。しかし、午後からは雨が降った。

田んぼ2枚の大きなビオトープ。上の田んぼはやや深い。フナが放流してある。下の田んぼはやや浅く管理してある。稲刈り後の、この時期は、田んぼで育った水生昆虫が池や湿地に集まってくる。

9時半をまわると10人ぐらいの子どもが集まってきた。今日は中学校の運動会で、忙しいみたい。、大人は15人ぐらい。

かなりの生き物が集まった。この時期は、水生昆虫が多いことがよく分かる。タイコウチが大量。クロゲンゴロウとコシマゲンゴロウも多い。マルガタゲンゴロウとハイイロゲンゴロウが各1。ガムシ、コガムシ、ヒメガムシが揃う。小さなコガシラミズムシがいる。ミナミヌマエビは大量だ。ギンヤンマのヤゴも多い。カエルはツチガエル。オタマジャクシもいる。この時期のオタマジャクシは成体と同じツチガエル。魚はドジョウとフナ。
地域で行う田んぼの学校は、そのつど学ぶことが多い。ここは谷間だが、田んぼと山は川で隔てられている。少し深いビオトープは泥が多くやや酸欠ぎみ。ヒシが大量に繁殖。1年間見ないと、分からないことが多い。春にも調査をしてみたいと思った。


田んぼの学校8月


あいにくの小雨模様。参加者はスタッフを入れて20名。
郷公園の奥の橋の下付近を調査した。ここは、少し深みがあり、カワムツなどが多い。平坦な部分や急な流れもあり変化に富むので、調査場所としてはちょうどよい。今日来ている子ども達は、雨でも平気。元気がよい。

見つかった魚類は、カワムツ、ムギツク、タモロコ、コイ、フナ、ドジョウ、シマドジョウ、ドンコ、ヨシノボリ、メダカ、カマツカ、アカザ。エビ類は、ミナミヌマエビ、スジエビ。水生昆虫はタイコウチ、コヤマトンボのヤゴ。種類は比較的多い。オイカワやタナゴ類が見つからなかった。やはり中流域なので、カワムツが多い。

ムギツク

カワムツ

アカザ


メダカの学校

7月3日 豊岡市六方メダカ公園
主催:メダカ遊友会  協力:コウノトリ市民研究所
参加者 30名

初めての行事で参加者がどれくらいになるか心配しましたが、ちょうどよい人数になりました。これ以上多いと飼育用のメダカが確保できなかったかもしれません。越冬した大きなメダカと、今年生まれた小さなメダカがいました。卵を持っているものもいます。

メダカ以外ではナマズが4匹。フナ、ドジョウがいました。ザリガニ、ミナヌマエビ、マルタニシ、サカマキガイ。水生昆虫ではマルガタゲンゴロウ、コガムシがいましたが、この時期は少ないと思います。オタマジャクシはトノサマガエル。アマガエルは小さな成体がたくさんいました。
最後に、メダカのお話。

子どもたちによる飼育は成功するでしょうか。楽しみです。


出張田んぼの学校

出石町福住(奥山川)で水生生物調査
6月25日

中流域で川は浅いが堰堤の前に深いところがある。ここはカワニナが多く、ゲンジボタルが飛ぶ。

魚類はヨシノボリが最も多く、カワムツもいる。

カジカガエルが鳴いている。ここのオタマジャクシはほとんどがカジカガエル。口のところで石に吸い付くことができる。

カワゲラは、水生生物による水質調査では、きれいな水の指標。同じく、ヘビトンボもたくさんいた。


田んぼの学校 6月

6月19日
参加者 140名 今回もとてもにぎやかでした。

6月はアカカエルがすでに上陸し、トノサマガエルなどがオタマジャクシです。シュレーゲルアオガエルがちょうど上陸期、まだ尾の付け根を残した小さなカエルが草の上に見られました。アカガエルと違って、最初から草の上にいます。ゲンゴロウ類は成虫がほとんど見られず、ヒメゲン、コシマゲン、クロズマメゲンが少し見られただけ。ゲンゴロウ類とガムシの幼虫はたくさん見られました。マツモムシとオオコオイムシがすこし。イモリとドジョウ、メダカもいましたが数は少なめ。ヤゴが多く、トトンボ類のヤゴは大きくなってよく目立ちました。

トンボの成虫は、シオカラトンボ、ショウジョウトンボ、キイトトンボ、モートンイトトンボ、オオイトトンボなど。
鍋はシジミ汁。


出張田んぼの学校 気比

気比のビオトープで生き物調査
6月12日 気比公民館主催
海岸に近いので少し生物の様子も違います。
ここは、谷からの水が豊富で、ビオトープの中も深さの違いや植生の有無など変化に富んでいます。


田んぼの周りの畦はたくさんのカニの穴。クロベンケイガニです。近づくと穴の中に逃げ込んでしまうのでなかなかつかまりません。

大きなタニシがいました。これはオオタニシです。ただ大きいだけでなく、マルタニシと比べて少し形が違います。オオタニシは乾燥に弱く、常に水がある環境が必要です。普通の田んぼではマルタニシが多いようです。

カエルがたくさんいました。上からアマガエル、モリアオガエル、トノサマガエル、ニホンアカガエルです。


ヌマエビとミゾレヌマエビ

水田のビオトープやその周辺で見つかるエビの殆どがミナミヌマエビですが、円山川の本流や下流域のワンドなどで調べると、よく似た別種のエビが見つかります。

これはミナミヌマエビで上から見たところ。

これはミゾレヌマエビです。角の先端と、胸の棘に特徴があり、見分けられます。小さな個体が混じっています。オスは小さいらしいのいでオスかも知れません。

ヌマエビがいました。初めてみました。見逃していたのかも知れません。これは眼の上の棘で見分けます。

この棘です。


エビの仲間

秋遅くのビオトープの調査では、成虫越冬の生き物がみつかります。ゲンゴロウの仲間もその1つです。
河川や池、水脈がつながるビオトープではエビの仲間も見つかります。
ビオトープの生物調査で現れるエビはほとんどミナミヌマエビとしている。実際のところ、本当にミナミヌマエビなのか不安はある。いくつかのヌマエビの仲間がいるが、いろいろ調べてみると、豊岡近辺では、多くがミナミヌマエビと考えてよい。
ミナミヌマエビ、スジエビ、テナガエビの3種に分類することで、われわれのビオトープ調査(河川も含む)では問題ない。

ミナミヌマエビの体色はいろいろだ。茶色の体色で背中に薄著色のスジが入る個体は、一見別種に見えるが、ミナミヌマエビでよい。


この2つはミナミヌマエビ

これはスジエビ。腹部に縞があるが不明瞭。胸の縞模様が確実な区別点。

ミナミヌマエビ
額の大きな突起のギザギザも細かい。

スジエビ
逆ハの字の縞。ギザギザは大きい。エビ自体も大きくなるが、小さいときはこれで区別できる。
テナガエビは胸に逆ハの字の縞がない。


田んぼの学校11月

秋の雑木林
参加者50名 晴れ
8月のクワガタムシやタマムシ探しの時とはすっかり変わった11月の雑木林。コナラやアベマキなどの落葉樹が多いので落ち葉でいっぱいです。

9時30分集合。今日は準備するものも無く、9時40分には出発。霧が濃くて、太陽の光がさえぎられ、かなり寒い。

最初のポイントで、アベマキのドングリ探し。大きなドングリ帽子をたくさん拾った。ドングリの実はほとんど無くて、10個ぐらい。動物に食べられてしまうのだろうか。アベマキはクヌギによく似た種で、ドングリの形もそっくり。但馬にはクヌギは無くて、アベマキが分布する。

いよいよ山に入る。雑木林の山道はコナラ、アベマキ、クリ、タカノツメ、コシアブラ、ホオノキなど落ち葉の上を歩いていく。

展望台に到着。ここで少し休憩。周りにはソヨゴ、アセビ、ミツバツツジなどが目立つ。

10時30分になっても霧が晴れず、何も見えない。

下におりてやっと、日が差し始めた。

最後は恒例のシカ肉の鍋と、今回は焼き芋がある。


田んぼの学校10月

アカトンボ調査
参加者 12人
今日はいろいろな行事が重なって、12人になりました。しかし、それなりに良い調査ができました。
アカトンボが少なく、どうなるかと思いましたが、一人5匹のノルマを目指してがんばりました。

ビオトープより周辺の山際の木のまわりに多く見られました。ビオトープにはシオカラトンボがまだ残っていました。

人数が少ないので、種類わけが、正確にできたと思います。子どもたちはすぐに雄雌の区別や、ナツアカネとアキアカネの区別を覚えてしまいました。

調査結果
ナツアカネ♂8♀13計21  アキアカネ♂6♀9計15  キトンボ♂1 ネキトンボ(目撃1) シオカラトンボ♂1 ハグロトンボ♂1♀1計2  以上40個体
今年は10月に入ってもアカトンボの数が少なく、今回の調査でも少ないと予想していた。ナツアカネの捕獲数は例年とあまり変わらないので、今年のアカトンボの少ない原因はアキアカネにあるようだ。また、ノシメトンボがまったくいないのも気になる。

鍋にいれた魚。濃厚でおいしかった。


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